司法試験にも合格した米ハーバード大付属病院研究員

 注目された真紀子氏への刺客は、医師であり司法試験合格の経歴を持つスポーツマンタイプの新人候補に決まった。

 米山氏は長岡市内で会見し「ここには巨大な人がいる。私は全くの無名。厳しい戦いになるが、何もしないでいいというのではいけない」とキッパリ。「真紀子時代を終わらせたい」という自民党新潟県連の意向をくみ、対決姿勢を鮮明にした。

 米山氏は昨年10月の新潟県中越地震で甚大な被害を受けた魚沼市出身。同県内の中学を卒業後、兵庫県の名門、灘高校へ進学。現役で合格した東大医学部を卒業後、2つの大学院に籍を置き、現在は米ハーバード大付属の病院で研究員をしている。

 03年の衆院選民主党からの出馬に意欲をみせていたが実現せず、今回自民党から拠点の米国へ打診があり、急きょ帰国。わずか3日で出馬表明にいたった。「震災で疲弊した故郷のために頑張りたい」としている。

 刺客を放たれた真紀子氏も同日、実家の敷地内にある故田中角栄元首相の墓参りを済ませた後、同じ長岡市内で会見。記者団が「背の高い、格好のいい人ですが」と米山氏のことを説明すると「そうなの。1度お会いしてみたいわ」。笑いながらも、相手にしていない様子。表情を引き締めて「相手が誰でも全力を尽くして戦うだけです」と述べ、刺客を返り討ちする意気込みを語った。

 小泉純一郎首相については「わけの分からないことをやる人というのが(国民も)分かったはず。変質的」と、相変わらず批判を浴びせた。