“ジャニーズ系”新代表・前原氏は苦学の元高校球児

 好きな言葉は「天命に生きる」。野田佳彦枝野幸男玄葉光一郎氏といった民主党の中堅・若手リーダー格の1人で、「民主党のジャニーズ系」「永田町の郷ひろみ」とも称される端正な顔立ちや、攻めを得意とする国会質問などから、早くから将来の代表候補と目されてきた。

 松下政経塾(8期生)出身。2002年の代表選では、政経塾の先輩である野田氏に立候補を譲ったが、今回は野田氏が前原氏支援に回った。

 党有数の外交・安全保障政策通で、自衛隊制服組や自民党国防族とも太いパイプを持つ。前原氏自身は「公共事業と財政も得意で、社会保障も大丈夫だ」と周囲に語るが、党内には「政策の幅が狭い」と不安視する向きもある。

 日本新党衆院議員だった1994年、党代表の細川護煕氏(元首相)が小沢一郎氏との連携を強めると、「立党の原点と違う」などと反発して離党した。京セラ創業者の稲盛和夫氏を後援者に持つなど、財界人との関係も深い。

 裁判官だった父を中学2年の時に亡くし、奨学金を得て学業を続けた。元高校球児(京都教育大付)で、京大では、国際政治学者の高坂正尭氏に師事した。熱狂的な阪神ファン。「国会一の腕前」と自負するSLの写真撮影が趣味だ。