●東京は、案外選択肢がない。

 サンデー毎日で、東大・京大合格者の出身校ランキングが出ました。東大合格者の出身校の首位は東京の開成高校、二位は同じ東京の学芸大付属高校、三位は兵庫県灘高校、その後は有名な進学校が並んでいます。
 誌面では、昨年二位だった灘高が三位に転落した、という話を取り上げています。が、京大に60人前後合格しています。
 開成や学芸大付属のwebサイトを見てみると、京大合格者数は一ケタですから、200人弱の卒業生から東大京大あわせて140人合格。単に卒業生が東大を受けてないだけで、相変わらずすごいですね。
 考えてみると不思議なことですが、難関大学の国立大学の選択肢は、関東より関西の方が広いかも知れません。
 関西圏に住んでいれば、京大もあるし阪大もあります。東大を狙うという選択肢もあるし、名古屋大学だって、奈良からならそんなに遠くない。つまり狙える旧帝大は四つもあるわけです。
 けれど首都圏に住んでいると、旧帝大は東大だけ。仙台も遠いし、名古屋も遠い、という感じです。
 もちろん、東工大、一橋大、お茶大、横浜国大、筑波大、と勉強のできる高校生が進める国立大学はたくさんあるのですが、開成や学芸大付属の卒業生は、東大に合格しなければ、結局早稲田か慶応へ行くようで、公立しか選択肢のなかった貧乏人の目には、東京というのは案外選択肢が少ないなあ…と映ったりします。
 京大や阪大という選択肢がなければ、灘高だって「何はなくとも東大」という感じになるでしょうから、東京の超進学校は本当に「東大しかない」のですね。